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2016.06.07 Tuesday

あなたのことが

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きらいなの といった言葉は 

まっすぐに 私に向き直って

私は 自分を嫌いになっていくんだね

私は 自分のやりたいことをやっている 

この小さな私を

今は だんだん好きになっていってる

そして あなたに優しくなっている

 

あなたのことが嫌いだといった 遠い日の私の頬を 一発しばいて 

目を覚まさせてやりたい

彼に当たるんじゃない と

愛しているくせに

そんな嘘をついてまで

 

2005.04.23 Saturday

イランイラン

まどろみの口で ふわりと漂う 馴れない香り
この匂い知ってるわ イランイラン


ただいま


ささやくように 帰ってきた人

もっそり起きだす わたし


食ってきた 寝てろよ

うん お風呂 入れば


この匂い知ってるわ
彼が外したネックレスを台拭きで磨く
この匂い

イランイラン‥‥催淫

抑えきれない胸騒ぎに
台拭きに涙を染み込ませて 磨く

まだ だいじょうぶ 
わたしはつぶやきながら 鏡に微笑む

そして 
四葉のクローバーを象ったゴールドのチェーンを
涙で拭き取った このネックレスにからみつけた






 

2005.04.02 Saturday

小さな夜に


こんなにままならないことが多いから

せめて「そうだね」と

ほほえんでくれる人がほしくなります
 

2005.03.28 Monday

あなたは夢の中で


あなたは夢の中で わたしを抱いた

まどろみながら それにこたえた



2005.03.25 Friday

ミミズと蝉とあなたの気持ち

わたしは あなたを 無限に愛しているから
あなたと一つになって
あなたというより あなたの目に映るものを見たい

わたしをなくしたわたしは 
もうあなたを見ることはできないけれど
あなたの見つめるものを見て あなたになることはできる

わたしは何者でもなくなり 
同時に 何者にもなれる目をいただきました

わたしは土にもぐり ミミズとなりましょう
土の中は ほんとうに気持ち良いのか 
ミミズの気持ちになればわかるでしょう?

わたしは木にとまり 蝉となりましょう
蝉はなぜ鳴きたくなるのか 
蝉になれば 感じるでしょう?

わたしはあなたと一つになり 
あなたと同じ景色を見ましょう
なぜ あなたが泣いているのか
あなたになれば すぐにわかる

あなたがどこにいても 
わたしはあなたを感じることでしょう

2005.03.19 Saturday

煩悩だらけの坊主に

 
450年ほど前になるだろうか
煩悩だらけの坊主に尽くしていたころ
わたしの学んだものは 盲目
盲(めしい)のわたしがすがったものは 愛

その愛は 報われる次元のものではなかったけれど
愛だけを見つめた姿勢に
450年後の 今のわたしが救われているとは
思いも掛けない幸せ


女であることに縛られ 裏切られ 疲れ果てた者よ

あなたの今の不運は 数百年の後 
あなたによって紐解かれ 賛美されるだろう

煩悩だらけの坊主のつるっ禿に噛みつけばいい
その歯形が 愛の証
あなたが 愛した という

2005.03.08 Tuesday

君のなまえ

窓に息を吹きかけて 君のなまえを指で書く
君のなまえ 君のなまえ

冷たいガラスに浮かび上がる 君の名を見ていると
まるで そこに君がいるようで 不思議な気持ち
ぼくは その名をそっと呼びかける

君のなまえ なんて美しい響き
いつか 君に ささやくことができればいいのに

ガラスに刻まれた 君の名に触れ
ぼくは もう一度つぶやき 窓に口づけた

2005.03.03 Thursday

切実な記憶

こころのぽっかり穴
しるべを無くした朝
わたしは ぼんやりあなたを想う

なぜ 愛したか?
それが神秘なのだと あなたは教えてくれた

なぜ 愛したか?
あなたは わかるの?

あなたがいたからとしか言いようのない答え
わたしには それしか見つからなかった


初めての記憶は まだ歩けない頃に遡り
父と母がふざけて わたしを野原において隠れたこと
わたしは 親を求めて泣き叫んだ
あれからなぜか このことばかり 思い出す

今や あなたを愛していることより切実な幼き記憶
母の悪ふざけが 今も続いているなんて
考えたこともなかったけれど

2005.02.28 Monday

好きと馬鹿の花

謙遜なんかしない
わたしは あなたが好き

自慢だと思われてもいい
あなたといるところはみんな最高の楽園

あなたのことは 全部好きよ
欠点も かわいいわ

ずうずうしいと思われたってかまわない
あなたの喜ぶこと
わたしはとても上手にできる

だれかに馬鹿だって笑われても
あなたとなら
死ぬことさえ 楽しみよ

2005.02.21 Monday

懺悔と

さみしくて 愛されたくて
それを理由に
あのころはいけないことをしていて
わたしは それをよいことだと信じていた

足がすくむような思いを何度 繰り返しても
よいことをしていると信じていた

海の魔物はたましいをくれといった
いけないわたしは ポケットに手を突っ込んで
たましいをさがしたけれど 藻抜けの殻であった。
それくらいいけないことをしていた


あのころはまだ悲しみの淵を知らずに
ぎりぎりのところを堕ちずに生きていかれると思っていた
海の岸辺に 夜中 ふらふらになって歩いていても
わたしは それをよいことだと信じていた

夜の海の魔物は 真実の顔をして出てくる

防波堤を缶ビール片手に一人歩く
酒臭い息が魔物の餌

あの女は鬼だよ 鬼子母神にもなれないただの鬼だ

あはは‥‥そうさ
どこが悪い?何が悪い?
神のフリして嘘んこついて生きているより
鬼で結構 正直に生きたいだけだ

海に向かって 鼻を真っ赤にさせたわたしは笑う


さみしかったのよ 見て欲しかったのよ
愛してくれる人ができたの
許してくれる人ができたの
見てくれる人ができたの
新しい世界を教えてくれたの

お酒の匂いを振りまいて 泣く


一人の深い愛に気づけずに
浅はかなもろい関係にのめり込んでいったあの頃
ただれたくらしに溺れていた
それすら‥‥‥

助けて だれか助けて‥‥


あれから‥‥
あの まぼろしのような出来事を もう考えなくなった

それでも 時に 襲い掛かる
悪い汗でじっとりと濡れた体を 起き上がらせて
夢で良かったと安堵をする午前三時
あのころの叫び

夢だったのかも?
あれも 全部 夢だったのかも?
夢ならいいのに 夢ならいいのに‥‥

すると 聞こえるの
助けて‥の言葉と重なるように
ごめんなさい ごめんなさい すすり泣く声

ああ 知っていたんだ
何が悪いんだ‥と すごんではいたけれど
もっともっと心の奥で 悪かったこと
本当は ちゃんとわかっていたんだね


わたしは今でも 
あの頃の自分を許せないでいるけれど
このことだけは 許してあげよう

あの頃の叫びが聞こえたのは
今のわたしだったのかもしれない